発想するリーダー宣言!

リーダーシップ、ライフハック(仕事術)、Webマーケティングをつづるkurakakeyaのライフログ

とあるセミナーで、出口さんの講演を聴き、考え方に感銘を受けた。生保の重鎮が定年を前に若い仲間と起業し、経験を活かして顧客視点で新しいビジネスを作っていく姿は憧れである。そんな出口さんの働き方に対する考え方をまとめたのが本書だ。20代から50代、各年代ごとの仕事への心構えのヒントを語っているが、特に50代へのエールが熱い。50代の私にはひとつひとつが響いた。

「仕事は人生の3割、どうでもいいこと」だと割り切れというのは、無責任のようだが、とかく深刻になり過ぎて、過労してしまう仲間には声を大にして言いたい。それよりも、自分で考えて、工夫して、「元気に明るく楽しく」毎日を過ごす。「学び、知り、考えることは、人間に生きる力を与える」ことだから、いくつになっても学ぶ。本を読む。現場に行く。「何のために勉強するのか?ものごとを自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため」だ。

講演でも強調していたのは、仕事は「数字・ファクト・ロジック」で進めるということ。日本人の好きな精神論は、今の時代には、機能しない。すべてがうまくいくことはない。全員が一丸となることはない。「2:6:2の法則を忘れない」。ダメな人を切っても、またダメな人が出てくるもの。阿吽の呼吸だなんて同質化すれば、遠慮も産まれ、組織は弱体化。「ダイバーシティが合理性を生み出す」。

「50代は遺書を書く時代。仕事の本質の部分を次世代に伝える。成功体験は忘れ、普遍的なものを伝える」。50代は人生80年とすれば、20歳までは子ども時代なので、ちょうど折り返しの時。今まで来た道を折り返してゴールまで戻っていく。「人間は次の世代にバトンタッチするために生きている」。自分も、次の世代に貢献できるように生きていきたい。そして「死ぬ直前に「あれをやっておけばよかった」と悔いることのない生き方をする」ように心がけたい。

フロイスの見た戦国日本/川崎桃太(2006年2月25日初版)
続・フロイスの見た戦国日本/川崎桃太(2012年12月20日初版)

ルイス・フロイスは、1563年にインド経由で布教のために来日したポルトガル人宣教師である。信長、秀吉とも交流しながら、秀吉の死ぬ1年前、1597年に日本で亡くなった。

フロイスは日本での布教の活動を「日本史」に記した。これは1549年から1593年までの日本におけるイエズス会の布教の歴史を克明に記録したもので16世紀の日本を知る上での貴重な史料となっている。好奇心が強く観察力の鋭いフロイスによって布教の記録だけでなく、16世紀の日本の風俗、文化、芸術、政治が生々しく描かれているそうだ。

この写本にリスボンの王宮図書館で運命的に出会った京都外語大の川崎桃太名誉教授が1980年に翻訳をして「完訳日本史」全12巻で出版した。文庫版も中公文庫より全12巻出版されている。

今回読んだこの2冊の本は、そのダイジェスト版ともいえるもの。後の世に脚色されて描かれる戦国時代の物語りとは違うリアリティがある戦国時代の描写はたいへん興味深い。

その中から印象に残ったいくつかを引用する。

信長について
「ある時、離れた現場の一角で、一人の兵士が通りがかりの婦人に軽く戯れた。信長の眼がそれを見逃すはずはなかった。突如、疾風のように駆け下りると、一刀のもとにその兵士の首を刎ねた。」
信長は獅子のように怖れられていたそうで、上意下達が徹底していた。
「手でちょっと合図をするだけでも、彼らはきわめて兇暴な獅子の前から逃れるように、重なり合うようにしてただちに消え去りました。」

秀吉について
秀吉は、妾を300人も抱えていたのでフロイスは信長とは違って良く思っていない。しかし秀次に関白職を譲ったときに与えた教訓は現代のリーダーにも通じるものだ。
「第一、家臣に対しては、柔和、愛情、憐憫をもって臨むように心がけること。第二、人を遇するにあたっては、真実と誠意をもってし、己れに対しては、実直、清廉、潔白を旨とすべきこと。第三、職務の重大さと権威にかんがみ、円熟さと威厳を保つべき身の面目を損なうような軽率を戒むべきこと。第四、武技に励み、かつ精通し、いったん緩急あらば、予のごとく、きわめて打倒することが困難であり緊急を要する敵との合戦においても、勇猛果敢な大将として臨み、勇気あり大胆な戦士として畏敬されるように心がけよ」
そして、見習うべきではない事として、
「予には幾つかの悪癖があり、(中略)その一は、一種の軽率さであり、予自らそれを感じている。その二は、予が遊楽のために、種々の場所に多数の女たちを囲っていることである。(中略)これりはこの関白という高い位にある者としてはふさわしくないことである」
秀吉の人間味を感じた。

日本人についての描写には、現代の日本人の特性が16世紀から続いていることを気付かせる。
「日本人の慎み深さと躾の良さは天性のもの。」
「日本人は本性、優しく、多感な心の持主だからである。」
「日本人は、未知の人を通常、その外観や服装だけで評定する。」
「日本人は一般に秘密を守るということだはあまり信用のおけぬ国民」

婦人の堕胎の描写は、現代とは違う戦国時代の野蛮さを認識する。
「堺の市(まち)は大きく人口が、稠密なので、朝方、海岸や濠に沿って歩いて行くと、いくたびとなくそこに捨てられている(堕胎した)子供たちを見受けることがある。(中略)そうすると通常は犬が来てそれらを食べるのである。」

最近歴史が面白くなってきた。この機会に「日本史」全12巻も読破したいと思う。

コンテンツマーケティングの基礎勉強に最適な本だ。私が今注目しているのは、コンテンツマーケティング。顧客との対話において、重要な施策と考えている。そこで、そのままの書名であるこの本を図書館で見つけたので読んだ。基本的な話が整理されている。初心者には良いだろう。ただし事例は海外のモノなので、日本ではどうしたら良いかは考えないといけない。

以下は、読中にメモした事柄。

「企業はメディアに、マーケターは編集者になる必要がある」
私はまさに、これがコンテンツマーケティングの向かう方向だと思って、社内に編集部を作ろうとしている。

本の中身は次のステップの説明。
14のステップ
1)読者を知る
2)カギとなるテーマとメッセージを設定する(編集方針を決める)
3)更新頻度を決める
4)編集カレンダーをつくる
5)再訪を促すために定期的なコンテンツ(シリーズ)をつくる
6)インタビュー記事をつくる
7)マルチメディアを使いこなす(写真、動画、音声、グラフィック)
8)エキスパートを取り込む
9)ユーザーのコンテンツを取り込む
10)ニュースへの見解を述べてニュースを解説する
11)読者と相互コミュニケーションする
12)読者の声を傾聴する
13)一度公開したコンテンツを再利用して、育て進化させる
14)見込み客の属性を把握して売上げにつなげる」

「コンテンツマーケティングでマーケターが直面する最も大きな課題は、独自のコンテンツを作ることと、そのために時間をさくことである。」
そのために、必要なのは、リソース(人、金)の確保と経営幹部の理解。
独自コンテンツだけでは、メディアとしての維持が大変なので、コンテンツのキュレーションやアグリゲーションが必要になる。キュレーションもアグリゲーションも人の力が必要。人材の確保が肝心。実用的なコンテンツとは、資料となるようなデータベース化するコンテンツと述べている。ソーシャルメディアのようなフローのコンテンツだけでなく、特にメーカーなどは一次情報源を持っているわけだから、ストックになるコンテンツ、データベース化するコンテンツを充実すべきだ。

「顧客の具体的な検索キーワードをブレストし、キーワード調査ツールで検証して、絞り込む。」
最高のキーワードは、
1)自社コンテンツに関連するワード
2)他と比較して検索されやすい
3)他のサイトにはない特定語句」
「キーワードを散りばめて、しっかりと作り上げたコンテンツを継続的に更新する。画像ファイルの名前にもキーワードをきちんと入れる。」
SEOの基本的なことが書かれている。SEOは一次のワザとして作業よりも、コンテンツをしっかり作り込むことが重要になっているね。

「キーワードを入れたニュースリリースをつくってPRポータルサイトなどに投稿する。」
私が感じているように、コンテンツマーケティングは自社メディアをつくるだけでなく、プレスリリース、ソーシャルメディア、広告などすべてを連携して活用することが肝心。PRはキーになるインフルエンサーを見つけて、話題にしたくなるようにしむける。

「ライブイベントはコンテンツマーケティングに最適
1)動員のためのコンテンツ、
2)実況コンテンツ、
3)他のメディアへ拡散。
ハッシュタグは必須アイテム。イベント後はスライドシェアにアップする。」
イベントもコンテンツマーケティングといえるわけだ。

コンテンツマーケティングは今多くの企業で取組みを始めているので、自社メディアがどんどん増えている。また過当競争になるであろう。いかに顧客に役立ち、顧客を感動させて、顧客の心をつかむメディアにできるかが、生き残るためのポイントになるだろう。


原題は「Brand Advocates」、それをアンバサダーマーケティングとしたのが良いのかどうか。「アンバサダー」という言葉が個人的にはしっくりこないし、わかりにくい。とはいえ「アドボケイツ」は通じない。「支援者」としてもしっくりこない。「エバンジェリスト」という言葉がしっくりするけど、これも一般的ではない。

ブランドのファンを優良顧客として育成し、LTV(顧客生涯価値)を上げてもらうことと、口コミで新規顧客を作っていただくことがCRMの目標だと私は考えている。その観点ではこの本の内容はまさに的を得ている。事例が米国中心なので、日本人の考え方では、そうはいかないのではと思うところもある。結局はそれぞれのブランド・商品により最適な施策は違うから、試行錯誤しながら自分達の手法を見付け出していくしかないだろう。

アンバサダーを増やすには、「ヤバいぐらい最高の製品」と「記憶に残るサービス」と書かれているように、いかにマーケティング施策を練ってみてもそもそも製品、サービスが魅力的でなければ、支持者は得られない。これは基本。

ネットでの評価がマス広告よりも力を持ってきた昨今では、熱意のあるアンバサダーにレビューや体験談を書いてもらうこと、アンバサダーをコンテンツクリエーターにすることが手間暇はかかるが有効になる。そのためにアンバサダーが容易に使えるクールなツールを提供し、継続的にアンバサダーの声を聴き、分析することが施策の要となる。

「ソーシャルメディアの時代には、広告はネットの否定的なレビューに打ち勝つことはできない。」だからインテュイットは
否定的な口コミに対処するためにアンバサダーを発掘し、活性化することでネットの評価を高めたという。広告を打つよりも、ひとつひとつ否定的な口コミに対応していくことが必要だ。

「アンバサダーには報酬は払わない。」ダン・アリエリーの行動経済学の著書「予想どおりに不合理」にも同じことが書かれていて、同意するのだけれど、本当にうまくいくだろうか。ここは、これからチャレンジしてみたい。

アンバサダーマーケティングはマーケティング施策というよりは、顧客サポートやソーシャルメディアの運営に近い。販促の一環としては難しいだろう。CRM戦略の位置付けで専任メンバーで長期的に運営していかないと、逆効果になるだろう。今の時代には重要な施策だが、ハードルは高いと思う。

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