アメリカの臨床心理学者アルバート・エリスが創始した論理感情行動療法(Rational emotive behavior therapy)の入門書。
嫌な気分になってなやんでいたり落ち込んでいたら、気分の整理を論理療法のABC理論を自分でやってみると、かなり効果があるということだ。
ABC理論は、Activating event (嫌な気分を誘発活性化するような出来事)がComseqence(結果)をうみだしているが、その間には Belief (考え方、受け止め方、思い込み)があり、それにはRational belief (合理的、理性的、論理的な考え方)と Irrational belief (非理性的、非論理的な考え方)がある。
Rational belief をすれば、結果は、健康な否定的感情になるが、Irrational belief をすれば、不健康な否定的感情になる。例えば、心配/不安、不快感/激怒、くやしさ/屈辱感。
考え方を Rational にするには、次の4つを考えてみると良い。
1つは、その考え方が硬直していないか。2つめは、論理的かどうか。3つめは、現実と一致しているかどうか。最後は役に立つ考え方かどうか。
例えば、「私は絶対うまくやらなければならないが、失敗して怒られ落ち込んだ」
「絶対〜ねばならない」という考え方は硬直している。私つまり「人間はうまくやらなければならない」ということは、あり得ないことなので非論理的。世の中にも完ぺきにやれる人は少ないので、現実とは一致しない。その思い込みで落ち込んでしまい損をしている。だからこの考え方はやめた方がいいと自分の考え方を分析して Irrational belief (非理性的、非論理的な考え方)であることを自覚する。
自覚したら、自分の考え方を Rational belief (合理的、理性的、論理的な考え方)にする。その方法は「論破」、「言い聞かせ」、「イメージトレーニング」、そして「あえて反する行動をとってみる」などがある。
「論破」は、考え方の分析をする時に徹底的に非論理的な考え方を否定していくやり方。
「言い聞かせ」は、論破して考え方が論理的に変わったら、その論理的な考え方を例えば次のように書き出して言い聞かせる。「人生では思い通りにならないこともいやなこともある。でもそれは当たり前のこと。普通のこと。私ならそれくらい耐えられるし、これから努力すればチャンスもある。」
「イメージトレーニング」は嫌な気分のきっかけとなった出来事を改めて具体的にイメージする。次に「論破」して、論理的な考え方に差し替えた時の、その楽になった気分をイメージする。最後に最初から Rational belief (合理的、理性的、論理的な考え方)で対応できて上手くいった場面をイメージする。
なかなか興味深く、著者がいうように、カウンセラーがいなくても、自分でもできる療法で効果の実績もあるというので、このやり方を嫌な気分になった時はやってみようと思った。
●岡野守也先生のブログ
http://blog.goo.ne.jp/smgrh1992/
