メンバーの発案でBSC(バランススコアカード)を導入することになりました。

バランススコアカードは1992年にアメリカのハーバードビジネススクールのロバート・キャプラン教授とコンサルタントのデビッド・ノートン氏によって作られた業績評価手法です。

BSCに関する本は多数出版されていますが、なかなかとっつきにくいというのが正直な感想でした。しかし今回導入検討し、議論しながら自分たちなりに使ってみると、意外と使えそうな印象を持ちました。BSCは組織のビジョンと戦略を実現するためのコミュニケーションツールなのだそうです。

BSCは、まずミッション(目的:why)、ビジョン(どうなりたいか:what)、戦略(ビジョン達成のための具体的な進め方と目標:how)を明確にします。これはけっこう共有されているようで残念ながらきちんと共有されていないので、ここだけでも議論の価値があります。

次に「財務の視点」、「顧客の視点」、「業務プロセスの視点」、「学習と成長の視点」という4つの視点から戦略目標達成のキーとなる重要な要因(重要成功要因:Critical Success Factor)を洗い出していきます。この4つの視点での考察がバランスのある戦略遂行を助けるのでしょう。

そしてそれらの因果関係を線で結んで「戦略マップ」を作り出していきます。この戦略マップが中心となるツールとなります。一枚の戦略マップにミッション、ビジョン、戦略が系統的に絵になって表現されるのです。

戦略マップが完成したら戦略マップの各要素に達成の度合いを計る尺度を決め、定量的に測定するための指標と目標値を決めて表にします。これでスコアカードが完成します。この指標をKPI(Key Performance Indicators)といいます。

戦略に数値目標を決めて測定してフォローアップしていくところがポイントになります。決めた戦略を着実に実行していくためのツールである点がBSCの優れているところだと思います。

さてBSCの成果はでるでしょうか。

次の本はわかりやすかったです。

バランス・スコアカード徹底活用ガイド/味方守信+大澤茂