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この本はヤバイ。

日立製作所中央研究所の矢野和男さんがウエアラブルセンサを開発し、それをつけて人間の行動データを収集して分析したら、驚くべき事実が検証された。

人間の活動は、熱力学の法則に当てはまり、ボルツマン分布(矢野さんはU分布と名付けた。UはユニバーサルのU)になっている。

人間の行動は右肩下りのU分布に従うため、思い通りに行動することはできない。

つまり、U分布に従った活動しかできないから、それに反したTODOリストは、守ることができない。


2つ目は幸福について。

人の幸福は、50%は生まれつきに決まり、金持ちだとかの環境はわずか10%。残りの40%は活発な身体活動によって得られる。何か新しい活動をすることが幸福感を生むというのだ。そらもウェアラブルセンサーのデータと、幸福度を聞くアンケートから実証された。つまり幸せは加速度センサーで測定できるのだ。

幸せは伝播する。幸せな人は仕事ができる。コールセンターの受注率をアップするために効果的だったのは、活発な休憩時間をつくることだった。活発に会話できるように同世代の4人のチームで休憩を同時に取るようにしたら、休憩中の活発度が10%以上向上し、その結果受注率がなんと13%も向上した。

会話があり、活気のある職場が仕事の効率をあげる。職場の会話を削ぐようなIT化はかえって仕事効率を下げるのだ。


3番目は「運」について。

運は、横つながりの多いソーシャルグラフ(人脈)で決まる。到達度が高い人は運が良い。運を引き寄せるのは人と人のつながりなのだ。

他にも、「人間の行動は続けるほど止められなくなる。」「1/Tの法則に従う。」とか、ウェアラブルセンサーのデータから実証されたことが書かれている。


こうしたデータの分析は、日立の人工知能であるHシステムのおかげで実現できた。人工知能についても、人の仕事を奪うものではなく、人工知能によって人はヒューマン3.0の時代に入っていくと説く。

人工知能にできない仕事は、問題の設定、目的が定量化できない問題の解決、結果に対する責任。それは、人が担う仕事なのだ。

この本はヤバイ。