「多動力」というのは、いくつもの異なることを同時にこなす力のことを言うのだそうだ。世の中が急速に進化していく中で、ひとつのことにこだわっているのではなく、旺盛な好奇心でさまざまな事に手を出していく。そのためには無駄な時間を省き、人に任せられることは人に任せ、ワクワクすることだけを次々とやっていく。


ホリエモンの言い方は、ストレートだし、限定的なので、誤解も生じやすい。好き嫌いもあるだろうから万人には勧めない。私はこの本で書かれていることは、概ね同意できた。


時間を大切にして、無駄な時間をなくす工夫をすること。


過去の慣習にとらわれたり、常識を疑いもなく信じて振り回されたりしないこと。


つまらないことは止めて、ワクワクすることを追求すること。


睡眠を充分にとること。


人の目を気にせず、自分らしく生きること。


自分の人生を振り返って見ても、ホリエモンほど徹底できていないけど、自分の考え方を持って、自分らしく生きてきたように思う。それは間違いではなかった。


営業の偉い人がやるような、本音を出さない戦略的な交渉や付き合いはできなかった。だから本部長にも文句を言ったし、肌の合わない人とは付き合わなかった。


いつも本音を出してしまい、「騙されてしまうのではと心配になるほど純粋な方」だと言われたこともあった。一時的には誤解されたり、非難されたりして落ち込むこともあったが、結果的にはなんら問題にはならなかった。


自分を殺してストレスに潰されて、早死にしてはもったいない。この世の中は次々と面白いことがやってくる。こだわりを捨てて、慣習にとらわれず、人の目を気にせず、好きなように生きていくように自ら仕掛けていく、実行していくことが良いと改めて痛感した。